トモエ算盤社長の記事より
そろばんは【考える道具】
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そろばんは抽象的な数字を、珠を使うことで目に見える形にできる。この特長を生かし、藤本さんは子どもが算数嫌いになることを防ぐ。
刑法のゼミ実習で長野県の松本少年刑務所に行った時のことです。少年たちが退所後の就職につなげるため、そろばんを一生懸命、勉強していました。 レッテルを貼られると、はがすことがなかなか容易ではありません。そこを切り開くために、そろばんを学ぶ姿が心に強く残りました。そろばんは練習した分だけ必ず上達します。仕事として教育に携わりたいと思うきっかけになりました。
社長を引き継ぎ会社で金庫を整理していると、父が走り書きしたメモが出てきました。「これからそろばんはどうなるのだろう」。強気一辺倒だった父にしては意外です。電卓の登場で80年をピークにそろばんが売れなくなり始め、行く末を心配していたのでしょう。
そろばんの価値は何か、私自身しっかり考えなければなりません。コンピューターが普及すれば計算機としての役割は終わります。ハードではなくソフトウエアとして位置づけ、そろばん教室を展開することにしました。
96年、インターネット普及率がまだ5%という時代にホームページを開設。米マイクロソフトからそろばん100丁の注文が来た。
コンピューターの聖地、米IBMワトソン研究所には、そろばんを収めたガラスの箱があり、ハンマーを置いています。「何もかもダメになったら、ガラスを割れ(そろばんを使え)」とのメッセージが付いています。コンピューターの原点はそろばんにあるということでしょう。
そろばんは決して役割を終えていない。抽象的な数を理解するための考具にできるという確信が持てました。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20180820&ng=DGKKZO34335150Q8A820C1EAC000
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20180821&ng=DGKKZO34384590R20C18A8EAC000
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20180822&ng=DGKKZO34438770S8A820C1EAC000